ほっこりするサスペンス映画 「水曜日が消えた」※ネタバレあり

 Amazon Primeで見ることのできる映画や最近映画館で見た映画を中心に感想を述べていきます。たまに映画をみている程度のド素人の感想ですのでご留意ください。

今回は「水曜日が消えた」という作品。Amazon Prime Videoで見ることができます。

公式予告より

作品情報

◆キャスト 主演:中村倫也 / 石橋菜津美 / 中島 歩 / 休日課長 / 深川麻衣 /きたろう

◆監督 吉野耕平

◆音楽 林 祐介

◆主題歌 須田景凪「Alba」

◆オフィシャルサイト http://wednesday-movie.jp/

あらすじ

 幼い頃に交通事故にあったことをきっかけに曜日ごとに別の人格が現れるようになった”僕”。それぞれの曜日の”僕”は1日を普通に過ごし、他の曜日に言いたいことをメモして貼ったり、どんなことがあったか行動記録をとって寝床へ着く。そして目が覚めると次の週の同じ曜日がまたやってくる。その繰り返しだ。そんなある日、一番穏やかで平凡な”火曜日”がいつも通り夜眠りにつき、朝を迎えると次の日の水曜日を迎えた。”水曜日”が突然消えたのだ。最初は状況が飲み込めずにいた”火曜日”だったが「水曜日ならできるのに火曜日にはできなかったこと」をしていくうちに、ずっとこのままでいたいと思ってしまう。”6人になった僕”はどんな結末を迎えるのか。

こんなところに注目してほしい!

◆中村倫也さんの1人7役!(7人出るの少しだけど!)

◆火曜日以外の他の曜日の僕の存在感

◆1人7人の僕となったトリガーのシーン

感想(※ネタバレあります)

上の「こんなところに注目してほしい!」のポイントごとにまとめてみました。少々ネタバレになるかと思いますのでご注意ください。

◆中村倫也の1人7役という難しい役柄をこなすところが圧巻

 最初の方こそ火曜日以外出てこなかったが、月曜日が現れたときは月曜日特有の意志の強さや荒々しい性格が出ていたし、最後7人が出てきたときは恰好こそそれぞれの性格に合わせたものでさすが衣装さん!と思いながらも、それを本当にその7人の人格を1人の人間として演技できてしまう中村倫也さんに脱帽でした。七変化とはまさにこのこと。本当にこういった人が存在したらどうなのか?自分がこういう存在だったらどうするのか?そもそも、今1人の自分として生きていても自分自身の性格って1つの言葉では表しきれません。だからこそ、良いところも悪いところもすべて含めて自分であることを認めて受け入れ生きていくということが大切であることに気づかされました。

◆火曜日しかでていないのに他の曜日の存在感

 ラストまでほぼほぼ火曜日しか出てこない中で随所に他の曜日が同じ家で過ごしている痕跡があり、火曜日以外出てきていないのに他の曜日の存在感がしっかりと現れていました。本当に7人の僕がいるんだということを知らしめられ、他の曜日はどんな人格者なんだろうと想像力を掻き立てられました。匂わせってあんま良い表現として使われないですが、これはいい意味での匂わせ。違う曜日同士の僕がチェスを楽しんでいるのもまた面白い。

◆7人の僕となったトリガーシーン

 これは映像を見てほしいとしか言いようがありません。少々不謹慎かもしれませんが、自分が事故にあったなんて考える間もなく我が身を車から投げ出され、車に積んでいた花束の花びらは散り、車窓のガラスの破片は飛び散り、視界に広がる青空に1羽の鳥が横切って羽ばたいていく姿をただただ眺めている。その一瞬、その瞬間をスロー映像で表現し閉じ込めているところになんだか見入ってしまいました。あまりにも事故が起きたとは思えないほど美しく描かれており、人によっては少し恐ろしさや狂気めいたものを感じ取る方もいるかもしれません。深読みできない私はただただ、感嘆しておりました。何回か作中にも出てきますし、重要なシーンなのでぜひ注目してみていただきたいところです。

まとめ

 「怖い」っていう方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、ホラー大の苦手な私としては驚く程度で平気でした(深読みしすぎてない説もありますが)。むしろ、この作品は物語の展開を考えながら見ていても、想像していた結末と違っていたりするので良い意味で裏切られます。人間の欲についても考えさせられ、とにかく映像表現、中村倫也さんの演技力に脱帽です。

 見たことがない方はぜひご覧ください。

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